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TOHOHO日記
HO Vol.57 無人島(!?)ツアーの舞台裏(1)
2012.6.26
さて、弁天市場のお隣の宿「ぼちぼちいこか増毛舘」さんで主催する「無人島(!?)体験ツアー」のお話です。「島」に行くわけでもないのに、何ゆえ「無人島(!?)」かというと…。



2010年9月24日発行のHO Vol.36「小さな秘境旅」でも紹介したように、増毛の南「雄冬(おふゆ)」とは、昭和59年まで国道もなく「陸の孤島」と呼ばれた集落です(海まで迫る険しい山と崩れやすい岩肌に阻まれ、なかなか道を造ることができず、昭和56年に国道231号がいったん開通したものの40日後にトンネルが崩落して、すぐに閉鎖されています)。海岸線は現在も陸からは行けない場所が多く、海からの眺めは本当に美しいものです。


考えてみれば「トンネルの上の景色」って普段あまり見られません。「たまに、工事の人がぶら下がってて『おお、あんなふうに作業するのか』なんて驚くことがあるよ」(一休さん)


「ぼちぼちいこか増毛舘」のご主人、平戸一休さんによると「豊浜トンネルの事故以来、古くなった覆道がどんどんトンネルに造り換えられ、この国道は『景色の見えない国道』になっていく。こんな美しい景色なのにもったいない。ぜひたくさんの人に見てほしくてこのツアーを始めた」とのことでした。


ツアーは、朝から夕方まで遊んでガイド代・保険代・温泉代も込みで5900円という格安(宿に連泊しない場合は7900円。でも1泊2食4900円という激安のお宿ですよ!)。ただし、費用を抑えるため、荷物の積み込みや船を海に入れたりなどの作業も、参加者が手伝います。

今回取材に協力してくれたのは北海道が誇るエンデューロレーサー・伊藤聖春アニキ。前日までの段階で北海道全域お天気下り坂、場所によっては気温2℃、低温注意報まで出る始末で、一休さんもカメラマンも私も恐れをなす中、アニキはまるで動じませんでした。前夜「天気が悪くても寒くても、日程的に、シケて命に関わるような状況にならない限り決行せねばならない。申し訳ありませんが明日は何とぞよろしく」と恐縮しながら電話をかけると、あははははと笑いながら「うん、まあなんとかなるよ。終わったら温泉なんでしょ」と、いつもの大型草食動物のような声で(どんな声?)でのんびり答えてくれたのでした。

明けて当日、お天気は曇り時々晴れ最高気温17℃とまずまずの予報。朝7時に札幌を出て、意気揚々と待ち合わせ場所の雄冬に向かいました。予定では10時の出港予定です。一休さんとの挨拶もそこそこに、船にかかったブルーシートを外し、荷物やカヌーを積み込み、港から海へと船を押し、いよいよ出港! 



…と思いきや、船のエンジンからはブルンブルンブルン、スカッ!スカッ!という何やら不吉な音が…。「どれどれ、ちょっと見せてご覧なさい」とアニキが登場するも、どうやらバッテリーが上がっているようです。

一休さんもニコニコ笑顔ながら動揺を隠せていません。「社長すみません! 船のバッテリーが…」と弁天市場の齊藤さんに電話をかけるとしばらく話していましたが、齊藤さんは他所で修理の仕事があって3時過ぎまで体が空かないとのことで、結局、増毛にいる一休さんの奥さんが齊藤さんからバッテリーを受け取り雄冬まで届けに来てくれることになりました。「いやあ、すみませんねえ。今日の取材に合わせてエンジンもバッテリーもちゃんと点検しておいたんですけれど」と恐縮する一休さん。待つこと約40分、写真で見る以上におきれいな奥さんが「本当にごめんなさいね!もう、一休さん、何してるのお〜」とバッテリーを届けてくれ、一件落着かと思えば、トラブルはまだ続くのです。

「パワーがあるほうがいいと思って大きめのバッテリーにしときました!」という一休さんのご厚意が裏目に出て(?)今度は「あれ?大きすぎて固定できないぞ…」という声が。再びアニキの活躍でバッテリーはなんとか固定され、出港と相成ったのは11:44のことでした。(…という裏話を聞いていただいた上で、HO Vol.57 P.42左上の写真を見ていただくと、また別の感慨を感じ取っていただけるのではないでしょうか(笑))


(「その(2)」に続く)



(ひろみ)

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HO Vol.57 「海」イチオシ
2012.6.25
今回のHOテーマは「海」! 全道各地のあんなとこ、こんなとこ。北海道ってやっぱりすごい、と思わせてくれる内容に… なっているといいなと思います。



今回、私個人的なイチオシは増毛町の「弁天土日市場」。築80年になる元・歯科医院を改築したそうですが、とても大きくて、お話を聞くまで、私はてっきり「元は旅館か何かだったのだろう」と思っていました(ちなみにお隣の「増毛舘」は元も旅館。増毛舘さんも同じくイチオシです。後日またブログに…(笑))。

古くなった建物が取り壊されると聞いた、齊藤さんという方が「駅前の風景が変わってしまったら、故郷を離れ、久しぶりに帰ってきた人がガッカリするから」と買い取ったのだそうです。

右端の「貸しスペースエリア」には、焼き鳥屋の「とり丸」さんと留萌の人気洋食店「伽羅」のカレー店(店主が体調をくずし6月いっぱいお休み)、齊藤さんが経営する「海栄ラーメン」、駄菓子屋さんがあります。

「とり丸」は、いわゆる「焼き鳥」のイメージとはだいぶ違いますが、これがまた香ばしくて味わい深くておいしいのです。歯応えのある宮崎赤鶏を、ゴー!っというすさまじい音を立てながらこんなふうに焼いちゃいます。ご主人は元自衛官とのことで…。見とれてしまいそうな豪快さとカッコよさです。蛯名漁港で揚がった、甘〜いホタテもありますよ。





建物中央部分では骨董品を展示しています。「日本最古のベビーオルガン」以外には説明がないため、古いものを眺めて「ふーん」で終わってしまいがちですが、それぞれに物語があって、思いがあって、ここにたどり着いたものばかりです。



日本最古のベビーオルガン。「山葉風琴」という刻印があります。


戦時国債。サハリン在住邦人の方が10数年前にやっと帰国できることになった時、お祖母さんが「日本に行ったら金に換えなさい」と渡してくれたもの。しわも汚れもなく、何十年も大切に保管なさっていたものなのでしょう。郵便局へ持って行ったら「すべて無効」と言われ、捨てようとしていたものを齊藤さんが譲り受けたそうです。


小平町・大滝商店の売掛帳。齊藤さん曰く「オレ、字読めたら取り立てに行こうかと思ってるんだよね(笑)」


齊藤さんが今とても興味を持っているという「箕(み)」。「昭和40年ごろまで、川沿いに小屋を立てて放浪しながら、辺りの竹を切り桜の皮を剥いで箕を作り歩く集団がいたんだと。本拠地は四国や琵琶湖付近で、箕の握り部分をみると、どこの集団のなんていう人が作ったものか、分かるらしいよ。そういう集団がつい最近までいたなんておもしろいでしょ。全然学校行かなくていいってのがウラヤマシイよね」


ぼそぼそした話し方で、押しつけがましいところがどこにもなく、とにかく魅力的な齊藤さん。不肖ワタクシも10数年ぶりにときめいてしまいましたもの…。齊藤さん右手後ろの写真は「えっ!知らないの!? やだなあ、琴若。増毛出身の琴若さ。今はコンビニで働いてるよ。その生き方がね。この人、オレ大好き」


これは齊藤さんが特別に注文して作ってもらった昭和30年代の増毛町地図。「オレ金ないんだけどね、これだけはなんぼ金かかってもいいからって作ってもらったの。増毛出身の人が、よくこれ見ながら1時間くらい話していくよ」


雑多なものがあるように見えて「(元の)持ち主が分かるもの。そして生活の中にかつてあった、どこかに見覚えがあり話の糸口になるもの」を置く、というのが齊藤さんのルールなのだそうです。船舶・オートバイの修理販売業が本業で、お忙しい齊藤さんなので、なかなかゆっくりお話を聞くことも難しいかもしれませんが、タイミングさえ合えば心に沁みるお話をたくさん聞かせてくれることでしょう。

この夏、増毛を訪れた時には、ぜひ弁天市場にも足を運んでみてくださいね。そうそう、暑寒別岳の水で焚いた「海栄ラーメン」もやさしいあっさり味で絶品ですよ!


●弁天土日市場(海栄舘)●
増毛町弁天町1丁目
※とり丸は土日10:00〜15:30ごろ、海栄ラーメンは土日11:00〜17:00ごろのみ営業。骨董品は平日も自由に見学可



(ひろみ)

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旭川グランドホテル ガーデン街道ランチが人気です!
2012.6.25
〜きょう発売の「HO」読者プレゼントに注目! ペア1組ご招待!!〜

6月8日のTOHOHO日記で旭川グランドホテルにガーデンルームがオープンしたことをご紹介しました! きょうは、ホテル最上階のレストランシャンドールで大好評の「北海道ガーデン街道ランチ」2800円をご紹介したいと思います。


こちらのランチは、旭川在住のガーデナー上野砂由紀さん監修のもと、武田学調理長が、旭川近郊の季節の食材をガーデンにみたてるというもの。
6月上旬、22歳のM野とワタクシ(47歳)で、いただきにまいりました。
「きょうはどんな内容なんだろうね?」ワクワクする私たちはパンでノックアウト。食べざかりのM野はおかわりしたほど。


「近郊産野菜と魚介のサラダマルシェのように」。きょうの魚介は旬のマツカワガレイなど。レタスやカブ、エディブルフラワーがきれい。


本日のスープは「雑穀と野菜のスープ」。雑穀のプチプチ感がアクセントのやさしい味です。


こちらは「多彩なお魚料理のガーデンプレート上野ファーム仕立て」。時鮭、ソイ、アイナメ、シシトウ、ソラマメ、トマトなどなど、初夏の庭のように彩り豊か。さすがは武田調理長。一つ一つの食材が、ソテーやポワレ、ボイルなど、その食材のおいしさがいちばん際立つように調理されているんです。ポリフェノールたっぷりの「小豆酢」をかけて食せば、いちだんと豊かな味わいに。いや〜まいりました。


「パテシエからの本日のデザート」がこちら。お花畑のような可憐な盛り付け。食べてしまうのがもったいない!



上野ファームを見て、ガーデンルームに泊まって、ガーデン街道ランチをいただく。この夏、かなりお薦めですよ。

きょう発売の「HO」読者プレゼントにて「ガーデン街道ランチ」ペア1組ご招待。応募したい方は、HOを買ってくださいねー!



旭川グランドホテル
旭川市6条通9丁目 TEL.0166-24-2111

*北海道ガーデン街道ランチは、最上階のレストランシャンドールで
ランチタイム:11:30〜14:00ラストオーダー
お問い合わせ:0166・24・1411(食堂予約係)
http://www.asahikawa-grand.com/restaurant/champdor/2012/04/post-68.html#title

(わっか)


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旭川グランドホテル「ガーデンルーム」 本日6月8日(金)オープン!
2012.6.8
北海道以南の皆さま、梅雨お見舞い申し上げます。6月の北海道はカラッと爽やかコアップガラナ。旭川〜富良野〜十勝の7つの庭園を結ぶ「北海道ガーデン街道」の花も見ごろですよ。
そして本日、旭川グランドホテルに「ガーデンルーム」がオープン! 
ガーデンルームの監修は、上野ファーム(旭川市)のガーデナー、上野砂由紀さん。上野さんといえば、倉本聰さん脚本、名優・緒形拳さんの遺作となったテレビドラマ「風のガーデン」(富良野市)の庭園をプロデュースした方。ご自身も花のようにかわいらしい方です。
北海道ガーデン街道の庭園の一つ「上野ファーム」(旭川市) 。
旭川グランドホテルまで車で30分の距離

「庭園めぐりを楽しむお客さまに、宿泊先でも庭の余韻を味わっていただければ」と話す上野砂由紀さん

上野さんはバラの華やぎをイメージした「ローズルーム」と、ガーデンのやさしい空気と光をまとう空間をイメージした「ハーブルーム」をプロデュース。どちらも上野ファームのガーデンを追体験できる演出がいっぱいです。

ローズルーム

ハーブルーム

たとえばホテルのゲストルームは遮光カーテンが主流ですが、上野さんのアイデアで、光と影が楽しめるカーテンに。ローズルームはバラ、ハーブルームは草花模様で、小鳥やリスを探す楽しみも!
ランプシェードの明かりをともすと、ローズルームはバラが、ハーブルームは草花が浮かび上がるんです。ロマンチックでしょ。




アメニティは、古くから幸運のシンボルと愛されているバーベナの香りをとりいれたロクシタンシリーズ。ホテルで採用されるのは珍しいと思いませんか? 部屋に用意されているファブリックウォーターも上野さんセレクト。香りは、優雅で上品なローズ、心安らぐラベンダー、爽やかなグリーンティーの3種類から選べるんです。




少し高めのベッドヘッドは、背中を預けておしゃべりするのにぴったり。眠るとき、目覚めたときに眼に入る天井のモールディングも贅沢な心地にさせてくれます。




ガーデンルームの宿泊料金は、ローズルーム、ハーブルームともに、1泊4万6200円(2名料金)。6月は、1泊朝食付で2万9000円(2名料金)とたいへんお得。ホテルで庭園の余韻にひたる旅を、楽しみませんか?

旭川グランドホテル 旭川市6条通9丁目
電話での予約・問い合せは 0166-24-2111
http://www.asahikawa-grand.com

(わっか)
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NISEKO SUMMER FEST 2012へのお誘い
2012.6.4
北海道のフード&ワイン、アート、音楽を楽しむ第1回「ニセコ・サマー・フェスト」が、6月22日〜24日の3日間ヒルトンニセコビレッジで開催されます。
http://www.clarkgallery.jp/exhibition/niseko-summer-fest-2012/


NISEKO SUMMER FEST 2012

世界でも屈指のスキーリゾート地として知られている北海道ニセコ。一年を通して多くの観光客が国内外から訪れることから、世界の文化の融合地として洗練され独自の進化を続けています。夏のリゾートも人気のニセコで北海道のフード&ワイン、アート、音楽を楽しむフェスティバル、第1回「ニセコ・サマー・フェスト」が、2012年6月22日?24日の3日間、ヒルトンニセコビレッジ(ニセコ町東山)にて開催されます。フェスティバルの記念すべき第1回目のゲストアーティストして所属作家の新矢千里が起用されました。

23日18時から開催されるメインイベントでは、ミシュラン一つ星レストランにも選ばれたヒルトン東京の「ル・ベルゴレーズ」からジェローム・デコーニング氏と、ニセコのミシュラン一つ星レストラン「カミムラ」から上村雄一氏、ヒルトンニセコビレッジ総料理長ロブ・シップマン氏の三名のシェフのコラボレーションによる旬の食材を使った特別コース料理と、厳選されたワインのマリアージュを堪能できます。加えて札幌在住のアーティスト・新矢千里のアートと生演奏による音楽が会場に華やかさを演出します。

3日間のイベント期間中は、ヒルトンニセコビレッジ内に特設アートギャラリーを設置。新矢千里の新作アート作品やニセコを中心に道内アーティストの作品を展示販売します。また、作品展示だけでなく、オリジナルデザインのステンシルテンプレート(型紙を使用した転写プリント)を使ったワークショップを体験いただけます。転写プリントを行いたいTシャツやトートバッグなどをご持参いただければ、無料で体験実施いただけます。有料でお持ち帰りいただけるトートバッグも若干数ご用意しています。

22日18時半から行われる前夜祭では、特設アートギャラリーにて、タパスとワイン、アートを良質な音楽とともにお楽しみいただけます。DJとして参加するのは、レーベル「SenSe」を主催し、自らもDJ・プロデューサーとして札幌を拠点に幅広いジャンルで活動する柳原健人氏。さらに、24日昼には、シェフによる調理実演とランチが楽しめるなど、盛りだくさんの3日間となっています。料理とワイン、アート、音楽を一度に楽しめる至福のひと時を大自然のリゾート地・ニセコでゆっくりとお過ごしください。



ニセコ・サマー・フェスト 2012

会期:2012年6月22日(金)〜24日(日) 11:00〜18:00 (最終日16:00まで)
会場:ヒルトンニセコビレッジ
住所:北海道虻田郡ニセコ町東山温泉
22日の参加料:無料。タパス 500円/一品
23日の参加料:お一人様 8,500円(特別コース料理・ワイン料金込)
24日の参加料:お一人様 3,500円(料理・ワイン料金込)
特別宿泊料金:シングル 10,000円、ツイン 12,000円(1室料金、朝食込)
※上記全て、税・サービス料込み。

お問い合わせ:0136-44-1919(ヒルトンニセコビレッジ)
http://www.hiltonnisekovillage.jp

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新矢千里さんことKINPROさんは昨年12月に発行した「HO ウーマン」にも登場してくださったイラストレーターさん。世界的にも幅広く活躍されていて、メチャクチャ美人なのに、優しくてふんわりしてユーモアもあって、まるで妖精のように素敵な方です。フェスティバルではKINPROさんにも近くで接することができそうですし、そして、ミシュランシェフ・コラボによる旬の食材満載の特別コース料理は、通常ならそれぞれのシェフのお店でお食事は1万以上はするのものを、今回は特別プライスの8500円!(さらにアート&生演奏付きです)

明るい日差しが降り注ぐ初夏のニセコ。澄んだ空気の中、素晴らしいアートと料理、音楽を楽しみに出かけませんか。


KINPROさんの作品。これは冬に撮らせていただいたものですが、フェスティバルではきっとニセコの初夏にふさわしい爽やかな装いと作品を披露してくださることと思います

(ひろみ)
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