うっかり気持ちがゆるんで、幼稚園や小学校の先生に「おかあさん」と呼びかけた経験を、お持ちの方は少なくないのではないでしょうか? いや、みんな絶対一回くらいは言っている、はず。 思わず口をすべらせてしまってから 「あ〜、間違えた。お母さんじゃないのに……」 と幼心にかなり恥ずかしい思いをした覚えがあります。 思い出してみると、そんなふうに言い間違えてしまうときはたいてい、話に夢中になっているとか、絵を描き終わった後とか、紙芝居を見終わった後とか、なにか集中してものごとに取り組んだときだったような気がします。 集中しているため、一番リラックスした家にいる状態と同じような気持ちになり、つい、「おかあさん」ってわけです。
桜号の入稿間近、社内が一番バタバタとしていたつい先日。編集長から頼まれて、電話かけをしたときのことです。電話口で私では判断しかねることがあり、受話器から耳をはずし編集長におうかがいをたてようとして、
「おかあさん」 ………
ひさびさにやらかしてしまった……。 それにしても、家で母親に呼びかける調子とあまりに同じだったので、恥ずかしいというより、自分が面白すぎて、しばらくは声も出せないくらいの大爆笑。 それにしたって、男の編集長と女のお母さんと間違える(?)なんて、どないやねん。 まあ、でも、仕事にがっつり集中してたってことですよ。 会社でも、リラックスしてもっとも力を発揮できる状態でいられてるってことですよ。どこでもスーパーリラックス。最高じゃないですか。
いやいや、面白かった。 みんなも笑ってくれて張りつめていた編集部の雰囲気も、一瞬ゆるんだし(?)。 無事締め切りに間に合ったし。 よかった、よかった。なにはともあれ万々歳。
(みさと)
|
編集中にさんざんいろんな桜写真をみて、道内各地の桜名所を楽しんだんだから、「今年はもうお花見なんていいや」と思うかと思ったら。なかなかどうして、やっぱり暖かくなってくると、「いつ花が咲くかなぁ」とそわそわしたりして。 どちらかというと出不精な私は、わざわざ遠くまでお花見に行くっていうことはほとんどなく(遠出したくないわけではないのですが)、もっぱら近所のお花めぐりを毎年楽しんでいます。 しかし「近所かぁ……」とあなどらないでいただきたい。かなり立派に、しかも長い期間お花見を楽しむことができるのです。 近所で一番最初に咲く、日当たりのいい場所にあるエゾヤマザクラを筆頭に、ぞくぞくと咲き始め、エゾヤマザクラが盛りを過ぎるころになると、ソメイヨシノ、八重桜と枝垂れ桜、というふうに矢継ぎ早に桜前線が近所に攻め込んできます。 たいてい、「ここの次は、あっちが咲く」というのがわかっているので、近所に出かけるときも、ちょっと遠回りして桜の様子を見に行ったり。 一番早いエゾヤマザクラがだいたい4月中頃にポツポツと咲き始めて、最後の八重桜が散り終わる5月末までのだいたい1カ月、たっぷり桜を満喫できます。 もちろん、桜名所のようにどこを見ても桜ってわけではなく、こちらに一本、あちらに一本、ポイントポイントでのお花見になりますが、毎年毎年桜の木の成長を見守りながらのお花見は、なんとなく特別な感じがあるように思います。 もちろん、桜の木が切られてしまったり、その周辺にある植物が変わったり、毎年お花見の季節に、周囲の変化を感じることもあります。 数年前、私が気に入っていた、よそのお宅の大きくて立派な桜の老木が切られてしまったときはかなりショックで、お宅の前に立ちつくし「ええぇ〜」と声をあげたくらいでした。近くで庭掃除をしていたおばさんに 「ここの桜、立派だったのに切っちゃったんですか!」と思わず聞いたら 「なんか強風で倒れたら恐いって、近所から苦情があったらしいよ」とのこと…… なんて世知辛い世の中。 今、一番のお気に入りは、ご近所の枝垂れ桜です。とても立派で、かなりきちんと手入れされていますが、未だその家の住人と遭遇したことはありません。そこは枝垂れ桜の他に、エゾヤマザクラ1本、八重桜が2本もあるお庭で、桜の季節はかなりこんもりと桜色になります。
そんなこんなで、私の春は過ぎていきます。 みなさんは、どんなふうにお花見を楽しんでいますか? 必ず行く桜名所とか、やっぱり一つはあるのでしょうか? お花見はその人なりの流儀(?)があると思いますが、今年はHOの「桜旅」を参考にして、ちょっと特別なお花見計画を立てていただけると嬉しいです。
ちなみに、みなさん桜はなんの種類が好きですか? 私はエゾヤマザクラ。赤く染まった葉の中で花が咲くと、なんか桜餅っぽくておいしそうに見えませんか? そんなところが気に入っています。
(みさと) |
日に日に温かくなってきました。このところ、ガソリンやらガイヤナイトやらと、何かと二酸化酸素が気になる話題を多く耳にします。私の夫はとある学校で地球温暖化の研究をしています。夫によると、地球の気温は二酸化炭素の増加とともにこのまま緩やかに上昇を続けていくそうですが、気温が300℃になったあたりで上昇の仕方はいきなり急激になり、そのまま一気に3000℃程度まで、まるで暴走するかのごとく上昇してしまう可能性があるのだそうです。
名付けて「暴走地球温暖化」とかいうなんともショッキングな話で、最初聞いた時には「それは恐ろしい。私も省エネ、頑張らなくっちゃ」と素直に思ったのですが、よく考えたら地球の気温が300℃になった頃には我々も恐らく生きてはいられないだろうし、もしかしてこれは実生活にはあまり影響のない、というか、はっきり言ってその研究、本当に社会のお役に立つのだろうか???と、今は内心密かに疑問に思ったりもしています。
以前、内モンゴルからの留学生と親しくなったとき、「モンゴルでは羊の数が多く、そのゲップに含まれる二酸化炭素(メタンガス?)が地球の温暖化を加速させないように、ヒツジにゲップをさせないための薬品の開発など、国家レベルでの研究が進められている」という話を聞きました。
私も地球温暖化防止のために、ゲップ防止、すなわちビールの量の削減を図ってみようかな、などと思ったりする訳であります。(思うだけ…?)
(ひろみ) |
ふと気がつくと、ずいぶんと日が長くなりました。ここしばらく道内では大雪が続いていましたが、3月に入るのを待っていたかのように、心なしか空の色もだいぶ柔らかく温かみを帯びてきたかのように思います。HO次号では「桜」を取りあげようと、着々と編集作業が進行しています。取りあげ尽くされ語り尽くされた感さえある、桜。HOでも一昨年、昨年に続き第3弾となる今年の桜特集ですが、またひと味違う「HO色の桜」が咲きそうな予感です。
桜を詠ったものではありませんが、春が近づくと毎年思い出す詩があります。まだまだ雪に埋もれた国道12号ですが、晴れた空の下を走りながら両側に広がる山を見ていると、雪の白さがこぶしの、天上の白に思えてくるようです。本物のこぶしの花が咲く日もそれほど遠くはないのでしょうね。
(ひろみ)
やまなみとほに
山なみに遠に春はきて こぶしの花は天上に 雲はかなたにかへれども かへるべしらに越ゆる路 (三好達治) |
HO16号が発売されて、1カ月が経過しました。 今回もぞくぞくとプレゼント応募のハガキ、メールが届いております。 そして嬉しいことに、みなさん丁寧に感想を書いて来てくれます。 編集部全員で回し読みしていますよ。一枚残らずしっかり。 返事を書きたくなって手の平が痒くなる(ウズウズするってこと)ほどです。 (以前は小説家や漫画家があとがきでこんなふうに書いているのを読んで、「どうせ社交辞令だろうな〜」って思っていたけど、ほんとなんですね〜)
なかには、ハガキの3分の1くらいが細かい字でびっしり埋め尽くされているものもあり、ちゃんと雑誌を読んでくれているんだなぁと泣きそうになることすらあります。 そして、びっくりするのは 「創刊号から持ってます!」とか 「○号から毎号買っています!」という方が思いの外いらっしゃるということ。 うれしい。すっごく、うれしい。 ありがとうございます。 見てくれている人は、ちゃんと見てくれているじゃないか! 今までもずっと応援してくれていた読者さんにも、今回初めて買ってくれた読者さんにも見放されないように、頑張らないとな。 と、気も引き締まります。
……と言いつつ、勤務時間にとほほ日記を書いたりして。 人のココロって不思議なもんですね。
(みさと) |